【訴訟について】
訴訟について一番初めに考えなければならない事はなんでしょう。
それは、勝訴した後の実現の可能性です。
例えば、貸金があってその人を相手に裁判をしたとします。貸したの
が事実であれば、おそらく勝訴できるでしょう。
と・こ・ろ・が、
勝訴したからといって裁判所が相手方のところに行ってお金を取って
きてくれるわけではありません。相手からお金をもぎ取るには再度、
裁判所に対して強制執行の申立というものをしなければなりません。
強制執行の申立は抑えるべき財産を特定する必要があります。
相手方には何か 財産があるでしょうか?預金を抑えるには何銀行の
何支店まで特定しなければなりません。あてずっぽうでやっても
めったにあたるものではありません。
相手方の働いているところが わかる!それは良かったです。
給料の差押が可能です。
と・こ・ろ・が、
それとても、相手方が破産申立をしてしまって免責不許可事由がない
としたら、あなたの貸金はパーです。
考えてもみましょう。
その方は何故あなたのところにまで恥を忍んで金を借りにきたので
しょう。おそらく、金を貸しているのはあなただけではありません。
多分、あなたが最後の砦だったんです。サラ金を全部回ったけど
どこも貸してくれないほど借りまくってしまっているからこそ、
あなたのところに恥を忍んできたわけです。プロのサラ金もあきらめ
なければならない相手からあなただけお金を返してもらえる可能性は
どれだけあるでしょうか?
この場合,おそらく勝訴判決はただの紙切れでしかありません。
貸し金の額にもよると思いますが訴訟をするとなれば少なくとも
10万や15万はかかります。
当事務所であれば、この訴訟はおそらく引き受けないでしょう。
費用倒れが目 に見えていますから。
残念ながら、金を貸すということはそういうものです。
そして、これが訴訟の現実です。
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